阪神米穀が14日に直営おむすび店「MUSU」をオープン、「BtoC領域へ新たな一歩」
2025/7/03/ 14:53
武庫川女子大との産学連携プロジェクト
阪神米穀㈱(兵庫県西宮市、田中隆社長)は7月14日(月)、直営のおむすび専門店「MUSU(ムス)」をプレオープン(営業開始)し、22日(火)にグランドオープン(正式開店)する。「BtoC領域へ新たな一歩を踏み出します」(同社)。近隣の武庫川女子大との産学連携プロジェクトで、学生とともにおむすびの商品開発や広報活動、販売データの分析などを企画・推進する。店舗名の「MUSU」は、“おむすび”と“人と人を結ぶ”いう意味を込めて命名した。

同社は創業74年の老舗米卸で、業務用精米を中心に学校給食や飲食店、食品メーカーなど多岐にわたる取引先へ米を提供してきた。今回は「お米の魅力をより多くの消費者へ直接届けるため、BtoC領域へ新たな一歩を踏み出します」とし、おむすびで幅広い世代に対して、「お米の価値を再発見していただく」ことをテーマに展開する。
5月28日に開いたプロジェクトのキックオフミーティング(説明会)には、88人の学生から参加応募があった。武庫川女子大学内でも、参加人数が多く活動内容が多岐にわたるプロジェクトとして注目を集めているという。
店舗ロゴには同社ロゴに登場する「えべっさん」のモチーフ部分を、おむすびに変更したデザインを採用した。


■MUSUで伝えたいこと(同社)
現在、日本のお米は価格高騰、お米離れ、農家の後継者不足といった深刻な課題に加え、米の供給減少という”令和の米騒動”とも言える状況に直面しています。特に昨今、備蓄米の放出や市場での品薄感が報じられる中、数年以内には国内の米消費量が生産量を上回り、輸入米への依存が進むという転換期を迎えるとも予想されています。こうした時代だからこそ、日本人の主食である「米」の価値をどう再定義し、次世代へつないでいくかが喫緊な課題だと私たちは考えています。
「MUSU」では、日常に寄り添う「おむすび」という最も親しみやすいかたちで、お米本来の美味しさや魅力をわかりやすく発信していきます。さらに、「お米の魅力」に共感していただけたなら、おむすびレシピなども惜しみなく提供し、家庭でもお米をより気軽に楽しんでいただけるきっかけを作っていきたいと考えています。
今後、MUSUで使用するお米は、高機能バイオ炭を活用して育てられた特別なお米を使用する予定です。土壌改良やCO2削減効果も期待されるこの農法によって生まれたお米の魅力を、学生たちが商品開発・販売・広報活動を通じて直接消費者に届けます。学生たちはこの実践を通して、農業・食・企業活動の現場を理解し、地域の未来を支える“担い手”として成長していきます。こうした取り組みが、知恵と経験を未来へと“むすぶ”架け橋となることを願っています。
【店舗概要】
店名:MUSU(ムス)
プレオープン日:2025年7月14日(月)11:00
グランドオープン日:2025年7月22日(火)10:00
所在地:兵庫県西宮市池田町12-5
運営:阪神米穀株式会社
連携大学:武庫川女子大学 食創造科学科(学生88名がプロジェクトに参加)
