◇「実は増えていた需要量」も慎重な見方崩さぬ農水省、値上げを牽制

 昨年7月から今年6月にかけて主食用米の需要量が、前年同期比+11万tの「702万t」(速報値)だったことが分かった。主食用米の需要量が増加したのは平成25/26年(2013/2014)以来、10年ぶり。農林水産省が7月30日の食料・農業・農村政策審議会食糧部会に提出した、いわゆる7月指針、つまり基本指針(米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針)の策定(案)のなかで明らかにしたもの。

 ただし農水省は同じ7月指針の需給見通しのなかで、今年7月から来年6月の需要量を「673万t」と見通しており、慎重な見方を崩していない。理由は、「過去20年で一時的に需要量が増えたことは3度あったが、いずれも〝まさに一時的〟であり、例外なく翌年には需要減少が起こっている。この1年は確かに需要が増えたが、それだけをもって『需要が減り止まった』と見るのは軽々に過ぎる。もう何年か連続しなければ、そうは判断できない」(農産局農産政策部・武田裕紀企画課長)。その上で農水省は、「過去20年で3度あった需要増」の共通した背景として「他の食品に比べた値頃感」を指摘、「値上げによる需要減退の可能性」を牽制している。

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