◇「食品表示に関する消費者意向調査」③2割が機能性表示食品を「国が審査」と誤解

 令和5年度(2023)「食品表示に関する消費者意向調査」結果の連載。第3回は、「保険機能食品(栄養機能食品、特定保健用食品〈トクホ〉、機能性表示食品)」の理解度を訊く項目をまとめる。それによると、約6割の人が、保健機能食品を「どのようなものか知らない」と答えた。また、2割弱の人が、トクホだけでなく、栄養機能食品や機能性表示食品も「国が審査を行っている」と誤解している状況も明らかになった。

〈保健機能食品の認知度〉
△ 「保健機能食品」を知っているか訊く設問。「聞いたことはあるが、どのようなものか知らない」が63.1%と最も多かった。

△ 「保健機能食品」には、「栄養機能食品」、「特定保健用食品(トクホ)」、「機能性表示食品」の3種類があることを示した上で、それぞれの認知度を訊いたところ、3種類いずれも「聞いたことがあるが、どのようなものかは知らない」と答えた人が6割だった。
△ 「保健機能食品」利用検討時の情報入手経路は、「特にない」を除くと、「テレビ・ラジオの番組・広告」が37.4%と最も多く、次いで「店頭・店員」が26.8%、「インターネット(記事・ブログ・広告)」が20.3%、「新聞・雑誌等の記事・広告」が16.0%だった。

〈特徴の理解〉
△ 「栄養機能食品」の説明として正しい選択肢である、「既に科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量を含んでいれば、届出をしなくてもよい」を選択した人の割合は、9.5%にとどまった。一方、誤った選択肢である「表示されている効果や安全性について国が審査を行っている」を選択した人は17.8%に上った。


△ 「特定保健用食品(トクホ)」の説明として正しい選択肢である、「表示されている効果や安全性について国が審査を行っている」を選択した人の割合は30.6%だった。


△ 「機能性表示食品」の説明として正しい選択肢である、「事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示したものである」を選択した人の割合は16.8%にとどまった。一方、誤った選択肢である「表示されている効果や安全性について国が審査を行っている」を選択した人は19.9%と約2割に及んだ。

〈機能性表示食品の届出情報〉
△ 「機能性表示食品」の届出情報を、消費者庁ウェブサイトで確認できることの認知割合は12.9%だった。また、そのうち半数以上にあたる51.8%の人が、実際に届出情報を確認したことがあると答えた。

〈続〉

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