実感作況

 じっかんさっきょう。国が公表する作況指数とは別に、現場産地の生産者が実感する作況(作柄)のこと。当然、公表作況指数との間に乖離が生じる。例えば公表作況指数が「104」なら、「いやいや、そんなに穫れていない」とか、公表作況指数が「96」なら、「まさか! もっと穫れているよ」とのたまう現象を指す。
 この原因は、作柄ではなく粒の大きさが原因と考えられた。つまり、作況指数がどうあろうと、小さい粒が多ければ篩下米が増え、主食として出荷できる数量が減る。これが、実感作況が低くなる要因という考え方(逆も同様)。そこで農林水産省は、「農家等が使用する篩目幅」の違いに着目。かつては全国単一の1.7㎜幅だけだったものに、産地ごとに異なる「農家等が使用する篩目幅」も採用して作況指数を公表するようにした。しかし、その後も公表作況と実感作況との乖離はなくならない。
 原因として、もう一つあるのは、農林水産省による統計調査の特徴だ。作況調査の場合、坪刈りするわけだが、それは圃場の端のほうから刈る。圃場の端と中ほどで単収が変わってくるのは当然で、1の圃場面積が拡大するほど(つまり規模拡大が進むほど)公表作況と実感作況との乖離幅が拡大していく――という説。
 単に文句を言いたいだけ、という説もある。

ごはん彩々

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