発芽玄米

 はつがげんまい。収穫後、意図的に発芽させた玄米のこと。
 玄米はもともと、「栄養分を蓄えて休眠状態を保ちながら発芽時期を待っている種子」にあたるため、胚芽部分に必要なビタミンやミネラルなどを豊富に含む栄養価の高い食品と言える。だが残念ながらお世辞にも良食味とは言えないため搗精するわけだが、すると胚芽部分が脱落するため、白米は栄養価が下がる。
 このため、いったん収穫した玄米に水分を浸透させ、一定の温度・湿度条件下に置いて、少しだけ発芽させる。これが発芽玄米だ。実際の処理法は以下の通り。
 一定の温度・湿度条件が整うと、胚芽中の酵素が活性化。胚乳に貯えられている澱粉、蛋白質、脂質が分解され、澱粉は発芽のエネルギーに使われる。0.5~1.0mm程度まで発芽した時点で、それ以上発芽しないよう処理を施す。
 発芽玄米は、発芽の過程でグルタミン酸からギャバが生成される。このためギャバ含量は、玄米に含まれていた場合の3~5倍にも増加する。また発芽処理によって、玄米中では吸収されにくかった、鉄、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル類の吸収率が上がる。アミノ酸は旨み成分へ、澱粉は甘味成分へと変化するため、少なくとも玄米よりは食味が向上する。
 機械内などに残留した玄米から勝手に芽が出てくる「発芽〝してしまった〟玄米」に商品価値はない。

ごはん彩々

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