◇ 10月全POS平均は前年比+1,427円の5㎏3,395円、取引数量は減

 10月のうるち精米小売価格(POSデータ)は、全POS取引平均価格(全体の加重平均)で5㎏3,395円だった。9月の5㎏3,105円から+290円(+9.3%)と上昇し、3,500円に手が届きそうな勢い。前年同月比で見ても、+1,427円(+72.5%)と、〝ほぼ倍〟といった格好だ。農林水産省が11月19日、マンスリーレポート11月号のなかで明らかにしたもの。
 それによると、10月の小売価格(POSデータ)は、いずれの銘柄も軒並み上昇傾向が続いているものの、8~9月間の伸び幅と比べると、若干緩くなった模様。

 一方、全POS取引数量は、続落となる2,907t(前月比▲206t、前年同月比▲520t)。2,000t台となるのは、令和5年(2023)1月以来、1年9か月ぶり。
 ドラッグストアの全POS取引平均価格も、5㎏3,135円(前月比+306円、前年同月比+1,353円)と、ついに3,000円台に到達した。

 農林水産省は同じPOSデータに基づきパックごはん(無菌包装米飯)の販売数量も公表しており、10月の販売数量は356t(前年同月比▲4%)。前年同月比でマイナスとなるのは、令和5年12月以来、10か月ぶり。

 公表した小売価格は、㈱KSP-SPが提供するPOSデータに基づき、農林水産省が5㎏精米袋に換算して加重平均したもの。同データは全国の量販店およそ1,000店舗を網羅しているものの、比較的小規模な店舗が多く、店舗数にも変動があり、タイムラグが生じることもある。こうしたことに留意が必要ではあるが、細かな産地銘柄別の小売価格を知る手段としては唯一の存在となっている。

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