◇「まだ暑い」10月の外食売上高、インバウンドも寄与し+6.1%と堅調続く

 (一社)日本フードサービス協会(久志本京子会長)は11月25日、外食産業市場動向調査結果を公表した。それによると、外食産業の10月度売上高は、前年同月比+6.1%と堅調を維持した。前年同月比は2年11か月連続のプラス。「前年に比べ日曜日が少ない曜日回りとなり、業態によっては客数などに影響が出た。しかし、各種販促キャンペーンの堅調に加え、まだ気温の高い日があり、依然夏向けの商品も堅調であったことや、また月間の訪日外客数が過去最高を記録したことなど」が要因と説明。ただし、「なお依然として米をはじめ原材料費の高騰も続いており、経営の圧迫要因となっている」とも。

 〈ファストフード〉売上高の前年同月比は+6.6%。「洋風」は期間限定の季節メニューや、ゲーム業界とのコラボ企画が好評で、+4.3%。「和風」はCMによる訴求や値引きキャンペーンで集客し、+12.2%。「麺類」は郊外ロードサイド店舗の拡充や、高温傾向により冷たいメニューが堅調、観光地での訪日外客の賑わいもあり、+12.1%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、休日数が少なかったことなどによる客数減もあったが、+0.4%。「その他」は「アイスクリーム」「ドーナツ」がハロウィーンのキャンペーンで売上を伸ばし、+6.6%となった。

 〈ファミリーレストラン〉総体で+5.7%。「洋風」は、月初・月末の悪天候がやや影響したところもあったが、クーポンや期間限定のデザートなどの好評もあり、+6.7%。「和風」は、高温で鍋メニューが振るわなかったものの、秋メニューのフェアが奏功したことなどから、+6.5%。「中華」は特産食材のキャンペーンが奏功し、また創業記念クーポンにより集客したところがあり、+3.8%。「焼き肉」は、休日が1日少ないことの影響で、客数に影響があったものの、価格改定とキャンペーンの効果により、+2.7%となった。
 〈パブ・居酒屋〉ビジネス街立地の店での休前日の好調に加え、インバウンドの集客が増え、売上堅調。高温傾向により日本酒の熱燗などは振るわなかったが、ビールの売れ行きが堅調で、+4.6%となった。
 〈ディナーレストラン〉休日が少ないことなどで客数に影響があったところが一部あったが、インバウンド需要の好調が続き、+1.3%となった。
 〈喫茶〉10月に入っても続く高温傾向により、冷たい飲み物が好調、テラス席の需要もあり、+7.6%となった。

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