◇ 12月の外食売上高、天候やインバウンドなどで前年比+6.6%と好調つづく
2025/1/28/ 12:00
(一社)日本フードサービス協会(久志本京子会長)は1月27日、外食産業市場動向調査結果を公表した。それによると、外食産業の12月度売上高は、前年同月比+6.6%と堅調を維持した。前年同月比は4年1か月連続のプラス。「雨天少なく天候に恵まれたうえ、年末年始が例年より長い連休で、年末帰省などの国内移動や単月で過去最高となる訪日外客数により外食需要は好調」だったと説明している。だが「仕事納めが12月27日となった曜日周りにより、オフィス立地の飲酒業態などの売上はほぼ横ばいとなった」とも。
〈ファストフード〉売上高の前年同月比は+6.5%。「洋風」は、クリスマス商品の訴求により需要堅調で、+1.7%。「和風」は、高単価の海鮮メニューが好調で客単価を押し上げ、+14.8%。「麺類」は、期間限定で意外性のあるサイドメニューなどが売上に貢献し、+15.9%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、価格改定による単価上昇で「持ち帰り米飯」の売上は確保されたが、「回転寿司」では逆に客数減となったところもあり、全体として+1.9%となった。「その他」は、「アイスクリーム」がクリスマス用アイスケーキの売れ行き好調、「カレー」は価格改定による単価上昇で、+7.8%となった。
〈ファミリーレストラン〉総体で+7.8%。「洋風」は、半額クーポンなどのお得なキャンペーンで集客する一方で、年末向け高単価メニューを打ち出すなどにより、+6.4%。「和風」は、期間限定の食べ放題キャンペーンなどが集客増に貢献し、+11.6%。「中華」は創業記念キャンペーンなども好調で、+12.1%。「焼き肉」は、土日数が少ない曜日周りが影響し、+2.8%に留まった。
〈パブ・居酒屋〉全般的に忘年会の事前予約が好調で、帰省客で賑う店もあったが、仕事納めが12月27日と例年より早く、休前日の少ない曜日周りでオフィス立地の店を中心に予約以外の集客が伸びず、売上はほぼ横ばいの+1.0%となった。
〈ディナーレストラン〉引き続き好調のインバウンド需要に加えて、帰省などによる年末需要も堅調、インフルエンザの流行や人手不足がマイナス要因となったものの、+4.6%となった。
〈喫茶〉価格改定による客単価の上昇に加え、年末が長期連休となりターミナルや観光地立地の店が好調で、年末の福袋販売なども売上増につながり、+8.0%となった。