◇ 米粉カンファレンスで全米輸・細田専務が講演、「認知度向上や試食経験が当面の課題」

 2月6日に㈱ぐるなび(東京都千代田区、杉原章郎社長)が開いた「米粉カンファレンス2025-春-」の続報にして最終回。全米輸(〈一社〉全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会)細田浩之専務が「外国人旅行者向け日本産米粉PR事業」を主題に講演した。

 全米輸は昨年11月5~6日、都内でPR事業を展開した。細田専務は、「日本農産物の輸出自体は伸びている」としつつも、「米粉を使った食材の認知度はいまだ低く、認知度向上や試食経験の拡大が当面の課題」だと指摘。これに対応するため、「他の地域に比べ、欧米人の日常生活に『グルテンフリー』が定着している」点に注目した。PR事業では、日本産米粉を使った料理の試食機会を提供。これにより、日本産米粉の理解を深めてもらうだけでなく、帰国後に日本産米粉を使った料理の情報収集や消費拡大、調理機会への発展を狙った。

 当日は4種の米粉料理を試食提供し、300人以上の訪日外国人にアンケートを実施した。それによると、米粉の認知度は78%、摂食経験も60%と、多くの外国人が認知・接食しており、実際に食べたものを自由回答で訊くと、「餅」の回答が多かった。米粉の魅力は、「揚げ物にするとサクサク感が長く続く」が51%で最多。さらに試食メニューの評価では、一番美味しかったものとして60%近くが「唐揚げ」と回答した。これについて細田専務は、「米粉としての魅力というより、単に揚げ物が魅力だった点も否定できない」と分析している。

 ブース出店した企業側に行った満足度アンケートでは、60%近くから「手応えを感じた」との回答があり、80%以上から「自社製品の輸出に関する気持ち・興味の度合いが高まった」との回答を得た。また次回イベントへの試食品提供意向では、60%以上が「非常に提供したい」「提供したい」と、前向きな回答をしており、自由回答では「これだけ多国籍の方々に評価をしていただく機会はなく、とても参考になった」「自社製品のフィードバックにもなるし、他企業の商品への評価から求められているもののヒントにつながった」と評価する声が相次いだ。今後、「より皆様が参加したい事業となるよう改善していきたい」と締めた。

〈この項、了〉

ごはん彩々

ごはん大好き! ごはんの楽しい世界を!

カテゴリー別最新ニュース

商品・事業
一覧
施策・政策
一覧
調査・研究
一覧
組織と人事
一覧
予算と計画
一覧
決算と業績
一覧
事件・事故
一覧