◇ 全米販業務部が令和6年産米 農産物検査アンケート① 格付「妥当」割合が増加
2025/3/06/ 17:30
全米販業務部は3月6日、「令和6年産米の農産物検査等に関するアンケート」集計結果を明らかにした。それによると、総体としては前年とほぼ同じ回答割合となった。品位検査の格付結果においては、「妥当」とする回答割合が増加。令和5年産に比べて、作柄が良かったことが結果として現れたと見られる。

調査は、昨年11月26日~12月10日に実施したもの。回答数は67組合員(前年67組合員)で、うち検査員有資格者は30(前年26)。延べ有資格者数は167人(前年198人)。
検査証明欄の不備(複数回答可)は、延べ割合(回答数を回答数合計で除)でみて、総体に横這いだった。
△登録検査機関、検査年月日、検査員認印の漏れ 23.0%←20.9%
△年産表示の漏れ 19.7%←20.9%
△種類表示の漏れ 15.2%←13.6%
△銘柄表示の漏れ 16.9%←18.3%
△等級印の漏れ 25.3%←26.2%
「その他」の主な不備事項の内訳は、△年産表示の誤り(前年産印字米袋の使用)、△産地表示の違い、△特栽ガイドライン貼付け無し、△検査請求者記載欄の代理人、住所、生産地の漏れ、△重量記載漏れ、△検査年月日の印が正しく押されていない(一部不鮮明である)、△フレコン検査証の添付漏れ(入れ間違い)――など。
銘柄検査の証明結果で「証明された品種と異なる品種の混入はなかった」割合55.2%(前年56.7%)とわずかながらも悪化。「異品種の混入があった」回答は、3年連続となる「2件」あがった。根拠は、「外部のDNA鑑定」もの。
品位検査における格付結果では、「妥当」とする回答割合が増加。令和4年産で「妥当」とする回答割合が半減して以降、改善傾向が続いている。
△総体的にみて妥当 27.4%←20.9%
△総体的にみて概ね妥当だが一部に妥当でないものがある 66.1%←65.7%
△総体的にみて妥当でない 3.2%←6.0%
△どちらともいえない 3.2%←7.5%
「妥当でない」理由(複数回答可)は、延べ割合にして以下の順になる。
△整粒割合が等級の規格値を下回っている 32.2%←25.5%
△心白・腹白の混入が多い 31.1%←26.4%
△着色粒が等級の規格値を上回って混入している 17.8%←20.0%
△形質(充実度)が標準品より劣る 10.0%←19.1%
△異物(異種穀粒(籾等))が混入 8.9%←9.1%
「典型的な高温障害の産年」の特徴が顕著に表れていると言える。「その他」(具体的な事由)の内訳は、△今年産(自県産米)は全てにおいて格付けが甘い、△産地(都道府県)によって格付けにバラつきがある――など。
