◇【TDB情報】1月の「カレーライス物価」またも最高値更新、ごはん値上がり続く
2025/3/10/ 14:00
帝国データバンクは3月10日、1月の「カレーライス物価」と「カレーライス物価指数」を公表した。それによると1月の「カレーライス物価」は1食396円(前月比+10円)で、比較可能な2015年以降の10年間で10か月連続の最高値更新となった。また300円台は2023年8月以降、1年6か月連続。前年同月比+79円(+24.9%)は、2015年以降では最大の値上がり幅となった。この一因として、「米価の高止まりで『ごはん(ライス)』の値上がりが続いている」点を指摘している。
「カレーライス物価」は、総務省の小売物価統計調査結果から、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)にまとめた「カレーライス1食あたりのトータルコスト」を示すもの。1月の「カレーライス物価」の内訳をみると、最も費用が高いのが全体の約5割を占める「カレー具材(肉・野菜)」で、前年同月比+12円の209円だった。猛暑による生育不良で野菜価格が高騰した2024年8月以来となる高値となった。
他方、「ごはん(ライス)」価格158円は、前年同月比+66円、前月比+7円にあたり、足元で米店頭価格が高止まりしていることを背景に最高値を更新した。
このカレーライス物価を基に、2020年平均を100としたTDB独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、1月は「144.5」。5年間で4割を超える記録的な物価高を反映した格好となった。前年同月比では+24.7%で、1年8か月連続の上昇となった。


総務省の小売物価統計は、毎月1回、全国都市別の公表が基本だが、その約1週間前に、東京都区部のみ先行して公表される。2月の小売物価統計(東京都区部のみ)はすでに公表されていることから、帝国データバンクは2月の「カレーライス物価」を予想している。それによると、「米価では、令和6年産(新米)を中心に店頭価格ベースで値上がりの勢いは鈍化傾向もみられるものの、当面は値下がりの可能性が低く、1食あたり150円台後半で推移」すると予想。カレーライス物価は、「1食400円台に到達する見通し」だとしている。
