◇ 日本公庫「米の購入」調査③ 米価上昇「受け入れられない」は1割

 日本公庫(㈱日本政策金融公庫)が3月13日に公表した「米の購入」に関する消費者動向調査の連載最終回。

6.令和6年8月以降の米の価格上昇に対する考え

6-1.令和6年8月以降の米の価格上昇に対する考え

 米不足が話題となって以降の米価上昇に対する考えは、「価格上昇には納得していないがやむを得ない」(46.1%)が最も高く、次いで「価格上昇は厳しいが納得している」(28.1%)となった。「大きな影響はなく気にしていない」(14.5%)、「価格上昇は受け入れられない」(11.3%)という回答も散見できる。

6-2.米の価格上昇に対する考えと購入量の変化

 こうした米価への認識別に米の購入量を分類すると、いずれも「(購入量は)変化していない」が最多を占める。ただ、その割合は「大きな影響はなく気にしていない」で89.0%だが、「価格上昇は受け入れられない」になると48.1%まで低下し、代わりに「(購入量が)減少した」回答が39.6%まで上昇している。

6-3.米の価格上昇を「気にしていない」「納得している」理由

 米価上昇について「大きな影響はなく気にしていない」「価格上昇は厳しいが納得している」と答えた理由を見ると、「米を食べることが習慣になっているから」が最も多い。
 また「価格上昇は厳しいが納得している」人は、生産コストの上昇や米に限らないインフレに理解を示している傾向が読み取れる。

7.米の生産者に期待すること

 米の生産者に期待することは、「より安心・安全な生産」(51.2%)が最も多く、「よりおいしい生産」(31.9%)、「米不足にならないよう生産量を増やすこと」(29.0%)と続く。年代別では、「より安心・安全な生産」と「気候変動に耐性のある品種や栽培手法の開発・栽培」は、年代が高くなるほど回答割合が高まる傾向だ。

 米不足報道以降の価格上昇に対する考え別に生産者に期待することを分類すると、「価格上昇は受け入れられない」人は「より効率的で低コストな生産」を求め、それ以外の人は「より安心・安全な生産」を求めているようだ。
 また、「大きな影響はなく気にしていない」「価格上昇は厳しいが納得している」人は「よりおいしい生産」を求める一方、「価格上昇には納得していないがやむを得ない」「価格上昇は受け入れられない」人は「米不足にならないよう生産量を増やすこと」を求める傾向が強い。

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〈了〉

ごはん彩々

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