◇「7月まで備蓄米を毎月放出」「23~25日あたりに第3回入札」=江藤農相
2025/4/09/ 10:50
江藤拓農相は4月9日、「政府備蓄米を7月まで毎月放出する」と表明した。石破茂総理からの指示によるもので、まず第3回入札を「21日の週、23~25日あたりのタイミング」で行うと総理官邸で記者団に語った。また、来週にも大手卸らとの意見交換会を開く意向だ。以下は要旨。
【江藤農相】
総理指示は3点。
①端境期まで切れ目なく政府備蓄米が供給されるよう、夏まで毎月売渡を実施。その際、可能な限り早く消費者の手に渡るよう対応策を検討するとともに、今月21日の週には10万tを対象に第3回入札を実施する。
②こうした売渡を踏まえ消費者が円滑に米を購入できるよう、集荷・卸・小売などの関係者に米価高止まり解消に向けた取り組みを要請する。
これを受けて来週早々に小売業者、大手卸売業者を参集し、意見交換会を実施する。
③必要ならばさらなる対応策を躊躇なく講じる。
――店頭に並ぶまでのスケジュール感は。
江藤 第1~2回の経験則があるので、それよりは早く出せるように努力する。
――アメリカ関税の話は。
江藤 今日はそこまでの時間がなかった。
――改めて総理指示の狙いや課題は。
江藤 私自身も「必要があれば躊躇なく」と予告していた。総理も、(消費者が)放出によって価格が下がっていることを実感できていないことに憂慮している。
まあ21日の週なので23~25日あたりのタイミングになるかなと思うが、その前に公告などの手続きを早急に行う。
――意図は。
江藤 流通関係者の意見を聞くと端境期まで米が足りなくなるから出したくないという話がある。なので出来秋を越えるまで毎月放出することで、流通の世界で米が足りない状況は解消するということ。
ただ備蓄米には本来果たす役割がある。3回目は10万tということで総理と合意したが、それ以降は状況を見てまた判断する。
――端境期とはいつまで。
江藤 私の頭では4~7月まで4回やるかな。
例えば卸には前年より3万t多くモノがあるので、(多く確保しているのは)調達コストが高い(先行き不透明感)という事情があるのだろう。ただ自分が持っているコストの高い米と安い備蓄米とをブレンドして売ってくれれば価格は下げられるので、流通の皆様にもそういった工夫をしていただきたい。
