◇ FABEX出展紹介①ミツハシ、南都食糧、高知ケンベイ
2025/4/15/ 15:30
4月15日に開幕した「FABEX(ファベックス)東京2025」。惣菜デリカ、弁当、中食、外食、給食業界などの業務用専門展示会で、992社が出展している。本紙では米穀関連のブースを中心に紹介する。
【㈱ミツハシ】(神奈川県横浜市)
今回は冷凍米飯商品に特化して出展。近年、各種展示会において〝輸出可能な商品〟を求めるバイヤーと出会う機会が増加したことから、輸出対応が可能な冷凍米飯に絞った構成とした。
しゃり玉、中華ちまき、いなり寿司など多彩なラインナップを紹介するなか、特に訴求していたのが「冷凍こめやのおにぎりシリーズ」。現在は「さつまいも赤飯おにぎり」「鮭と広島菜の玄米入りおにぎり」「たこ飯おこわおにぎり」の3アイテムを展開。冷凍おにぎり市場において定番である「焼おにぎり」との区別化を図り、展開の少ない具材・仕様に特化することで独自性を打ち出している。

さらに、今年3月に発売した「冷凍巻き寿司」も披露。従来展開していた「冷凍キンパ」の製造技術を応用し、日配商品の構成に合わせて開発したもの。「手間のかかる巻き寿司を、電子レンジで簡単に調理できる」として利便性をアピールしている。
【南都食糧㈱】(奈良県大淀町)
前回は米粉・玄米粉のほか、米粉で作った業務用冷凍菓子を紹介していたが、今回は新たに業務用冷凍パンを加えてラインナップを拡充した。冷凍の状態で出荷することから、店舗で必要な分を解凍して販売できるのが特長で、「冷凍感がなく、違和感なく美味しく食べられる」とアピールしている。
グルテンフリーであることから、健康志向商品としての引き合いも強く、化粧品メーカーからの問い合わせもあるという。また冷凍商品の強みである長い賞味期限も高く評価されている。

「小ロットでも受注できるグルテンフリーの工房は希少」なことから、OEM展開にも期待を寄せる。業務用冷凍パンでは、「食パン」「フランスパン」「ベーグル」などの商品化が決定しており、今後は通販での販売展開も視野に入れている。
【高知ケンベイ㈱】(高知市)
前回に続き、「他の地域ではほぼ展開がない」という県産「香り米」を訴求。「香ばしく、食欲のわく香り」が特徴で、県内では「他の米に香り米を1~2割ブレンドして販売されていることも多く、認知度は高い」。多くが業務用として流通するなか、同社は都内アンテナショップにも展開。1㎏およそ1,000円という価格帯もあってか、月に60袋以上購入されているという。同社では、生産者と事前契約の上、全量買い取って商品化しており、安定供給に自信を見せる。

昨年3月には、パックごはん「高知・四万十町産のふんわり香る香り米入りごはん」を発売。香り米と、にこまるを4:6でブレンドしたもので、国産香り米入りパックごはんは「日本初」だと謳う。
ただ香り米は「万人受けは難しい」という。同社は、「香り米をきっかけに高知ケンベイを知ってもらい、香り米を購入せずとも高知産米の購入に繋げていければ」と語っている。
