3月の全米販DI、「現状」「見通し」とも40を下回る
2025/4/28/ 15:00
全米販業務部は4月28日、3月分の米販売動向調査結果を公表した。それによると、3月の米販売DIは、3か月前と比べた現状DIが▲3.7ポイント続落して「39.2」となった。現状DIが「40」を下回るのは令和4年(2022)9月以来。3か月後の見通しDIは+9.2ポイント反発して「38.8」となった。個別の仕向け先別では多少動きがあるものの、全体の傾向としては12月の調査と同じく現状で、見通しともに「均衡である『50』を下回り、悪化する(した)」結果となった。
前回調査時は、備蓄米放出が決定していなかったため見通しは「30」を下回っていた。その後、備蓄米放出が始まったものの、店頭にまで並んだものはごく一部であり、回答した組合員でも備蓄米を仕入れられたところはほとんどなく、販売環境は変わらなかったのかDIの傾向にも大きな変化はなかった。

前年同月(令和6年3月)と比較した現在の米販売量は、「減った」と「やや減った」を合わせると59.7%を占める。
〈主な回答理由〉
△値上げ、数量調整のため大幅に減った。
△調達が思うようにいかないので小売では販売を抑制し、お米が無くならないようにしている。
△外国産米を使用する取引先が増えたことにより、納入が無くなったところがある。
3か月前(令和6年12月)との比較では、「悪くなっている」と「やや悪くなっている」を合わせた回答数が「良くなっている」と「やや良くなっている」の合計を上回り、DI値は「39.2」となった。
〈主な回答理由〉
△変わらないと回答しているが、正確には売るものが無い。
△12月は外食の需要期であることから3月からは減少しているが、通年でみると大きな変動はない。
△昨年度よりさらに仕入状況が悪化しているため2月より白米、玄米ともに数量を制限し、販売は大幅に減少。
3か月先(令和7年6月頃)の見通しでは、「やや悪くなる」が36.7%で最も多く、「悪くなる」の16.7%と合わせると5割となり、DI値は「38.8」となった。
〈主な回答理由〉
△備蓄米の放出もあり、精米供給に関しては同等で推移できるかもしれないが、引き続き玄米販売の余力はなく、全体としては落ち込むことが想定される。
△新規の問い合わせ及び既存からの受注量は増加すると思われるが、原料次第では出荷調整・制限をせざるを得ない状況になる。
△現在でも在庫はひっ迫しており、備蓄米の入荷の有無にもよるが、3か月後はさらに悪化すると思う。

