24年のスーパー業界は3年ぶり増収増益、値上げ奏功も地場・中堅には切実な課題
2025/5/09/ 17:10

㈱東京商工リサーチによると、2024年の「スーパー経営会社」の業績は3年ぶりに増収増益を記録した。
22~23年は巣ごもり需要の反動減が続いていたが、24年は物価高に伴う商品価格の上昇が業績改善に寄与したといい、725社の合算は売上高が前期比+6.3%、利益は+31.7%となった。
また、売上高1,000億円超の大手スーパー(49社)が全体売上高の約7割(69.6%)を占めており、1,000億円未満の地場・中堅スーパー(676社)と比較してみると、増収率は大手+7.5%に対し、地場・中堅は+3.6%に留まった。
同様に、最終益をベースにした利益率は、大手1.7%に対し地場・中堅1.3%。赤字企業率は大手が8.1%(4社)の一方、地場・中堅は13.0pt上回る21.1%(143社)だった。
大手は9割が増収、8割が増益という結果になり、前述の値上げ効果はスケールメリットで先行する大手ほど恩恵が大きい。業績の伸びが限定的となった地場・中堅はどうやって独自性を発揮して顧客を囲い込み、収益を確保するかが切実な課題になっているようだ。

