コメの現状と未来をデータで解説、三菱総研・稲垣公雄著書刊行

 ㈱河出書房新社(東京都新宿区、小野寺優代表)は9月24日、KAWADE夢新書「日本人は日本のコメを食べ続けられるか」(税込1,045円)を発売した。著者は三菱総研・食農分野フェローの稲垣公雄さん、三菱総合研究所「食と農のミライ」研究チーム。

 「日本人の主食であるコメの現状と未来をきちんと考えてみたい。本書は、そのための格好の教本であり、データ集であり、予測・提言の書です」(河出書房新社)。

 230ページ。Ⅲ部・12章。「3章『令和のコメ騒動』の犯人説は正しいか」では、「流通の利益増加分が、すべてコメ卸にいったわけではない」ことの解説も。

第Ⅰ部 「令和のコメ騒動」は、こうして発生した

1章 「令和のコメ騒動」は、どの程度の問題か
ごはん1膳は、パン1枚よりも高くなった
価格上昇で消費者の負担増は、半年で1兆4,000億円 …ほか

2章 「令和のコメ騒動」が発生した真の原因とは
農水省は「流通の目詰まりが原因」としたが
価格高騰の直接の原因は「需給バランス」の崩れ …ほか

3章 「令和のコメ騒動」の犯人説は正しいか
「価格高騰の犯人は、コメの複雑な流通構造」説
流通の利益増加分が、すべてコメ卸にいったわけではない …ほか

4章 令和7年産の見通し/令和4~6年産で需給バランスが崩れた原因
令和4・5年産の「生産量減少」の根本原因は
令和6年産の需給ギャップは「需要増」が主因 …ほか

第Ⅱ部 今日までのコメの生産と消費、コメ政策の歩み

5章 減少する水田面積・コメ需要
水田の面積は減りつづけている
コメ需要の減少状況と、将来の見通し …ほか

6章 戦後~1990年頃までのコメ政策
戦後のコメ不足から1960年代の自給達成へ
1970年代、増産から減反へコメ政策が転換 …ほか

7章 GATTウルグアイ・ラウンド以降の日本の農業
2004年の改正食糧法で、コメ流通の自由化が完成
安倍政権の農業政策は、生産性の向上に寄与したか …ほか

8章 現在のコメ政策と、その評価
水田農業むけの各種の補助金
転換を求められるコメ政策 …ほか

第Ⅲ部 日本のコメの「確かなミライ」を描く

9章 日本の農業・コメ生産の厳しい見通し
2050年にむけて日本の農業経営体は激減する
農地の利用状態や、コメの生産量の見通しとは …ほか

10章 食料安全保障の考え方、維持すべきコメ自給
コメだけは「100%自給」すべき理由
日本全体で守るべき農地、水田で守るべき農地 …ほか

11章 コメ農業を守るために必要なコスト
水田の保護政策による、国民負担の総額は
コメ農家が経営を続けられるコメ価格の水準とは …ほか

12章 日本人が日本のコメを食べ続けるために
日本の農村で、いま何が起こっているか
コメ農業に潜む「農村問題」と「コメ農業への参入障壁」 …ほか

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