◇ 全国米菓総代会②令和5年度の生産量、生産額とも前年比プラス

 全国米菓工業組合(星野一郎理事長=㈱越後製菓取締役会長)総代会(5月20日)の続報。決議した令和5年度(2023)事業報告の概要は以下の通り。

〈米菓の生産数量〉
 ○ 米菓生産数量の大きなシェアを占める三幸製菓㈱(新潟県新潟市)で令和4年(2022)2月、火災事故が発生。事故からの回復と、前年に国内市場の縮小懸念から各事業者がフル増産に努めた結果、令和5年(1~12月)の生産数量は前年比+2.8%の21万8,470tと、前年を上回った。
 ○ 生産額も前年比+8.0%の2,937億円。人流が回復し、土産店、コンビニ、デパート向けや高級製品の販売が好調で、各事業者が生産資材コスト増嵩から値上げを行ったため。
 ○ 内訳は、あられ8万8,699t(▲5.3%)・1,359億円(±0.0%)。せんべいは、火災事故から回復した三幸製菓の生産割合が高いこともあり、12万9,771t(+9.1%)・1,578億円(+8.0%)。

〈米菓の輸出入数量〉
 ○ 令和5年の輸出数量は+0.9%の4,565t。輸出国先の順位は前年と変わらず1位アメリカ、2位台湾、3位香港。輸出数量は前年をわずかに上回ったが、「前年に引き続き国内市場確保を優先したものであると思われる」としている。輸入数量は+0.9%の5,289tと、「円安などにより大きく減少した」前年と同水準だった。輸入先国はトップの中国が約7割を占めている。

〈原料米の調達状況〉
 ○ 令和5年産加工用米生産量は▲0.4%の27万t。このうち全国米菓の共同購入数量は、7,588t(+25.0%)だった。
 ○ 加工用うるち共同購入数量は2,111t(+17.8%)。そもそも加工用米は生産年の6月に締結する収穫前契約のため、前年産の主食用米価格に大きく左右される仕組み。令和4年産主食用米は、令和3年産に続いて生産調整を深掘した効果もあり、過剰環境から引き締まり感が醸成。年間を通じた平均販売価格は、60kgあたり13,844円(前年差+1,040円)だった。令和5年産米の購入価格は、需給環境を反映し、比較的安価だった令和4年産より上昇した。
 ○ 加工用もち共同購入数量は5,477t(+28.1%)。うち㈱利活用秋田(大潟村)などが約8割、ホクレンが約2割を占める。購入価格は、㈱利活用秋田分が市場価格の上昇を反映して、令和4年産米より上昇した。ホクレン分は、令和4~6年産複数契約価格で契約している。
 ○ MA米のうち、アメリカ産うるち精米の調達価格(MA一般米入札における落札価格)は、旱魃と為替の影響で高騰した。このため令和2~3年度精米㎏120円台だった全国米菓の共同購入価格も、令和5年(2023)7~9月期160円台、令和6年(2024)4~6月期165円と、高値水準で推移している。
 ○ MA米のうち、タイ産もち精米は近年、15百t~20百t程度を契約。購入価格は、令和2年(2020)には旱魃の影響で精米kg153~170円に急騰。その後、落ち着いたものの、インドの禁輸政策に伴う相場上昇、円安の影響から、令和6年8月に受け渡されるものは精米kg147円となっている。

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