◇ 日本の食品輸出EXPO③くまもとごはん、石光商事、タキガワ・コーポレーション・ジャパン

△(同)くまもとごはん(熊本県熊本市、富岡洋三代表)
 Amazonなどで地元熊本の米を販売する同社は、今回初出展。PRしたのは、「日本遺産米」だ。日本遺産は、「地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリー」を文化庁が認定するもの。現在100か所以上が認定を受けているものの、「米」を切り口にした認定は、熊本の「菊池川流域」のみだという。そこに着目し、菊池川流域で穫れる米を「日本遺産米」としてブランディングした。米の品種や銘柄を打ち出すのではなく、「菊池川流域には、二千年にわたる米作りによる大地の記憶が残っている」というストーリーで売るもの。銘柄は、ヒノヒカリ、くまさんの輝きなどを「用途に応じて提案」。「まずは国内の高価格帯の飲食店などに売り込み、パートナーを増やしていきたい」という。パッケージには、「日本遺産」のロゴ(写真)を大きく配置。「肥後米進上」の文字も施し、「江戸時代に、将軍の御供米に用いられ、大阪では千両役者や横綱へのお祝い米として使われた歴史」をアピールしている。

△石光商事㈱(兵庫県神戸市、石脇智広社長)
 昨年4月から「日本の農林水産物の輸出を増やす」ことを会社方針として打ち出したという同社。この一環で、米穀関連商品2点を出展した。大きく打ち出したのは、茨城産の精米「おにぎりライス」。海外でおにぎりブームが起きていることを追い風に、「販路を拡大したい」としている。おにぎりライスは、その名の通りおにぎりに適した米で、「甘みがあり、米粒の大きさが従来に比べて大きい。程よい粘りがあり、冷めても硬くならない」という。併せて、地元兵庫の「コウノトリ育むお米」も訴求した。

△㈱タキガワ・コーポレーション・ジャパン(千葉県船橋市、桑原隆社長)
 海外輸出時のパッケージを提案。「海外では、日本よりパッケージにコストをかける」といい、市場に合わせたパッケージを取り入れることで「売上げの向上に繋がる可能性もある」という。展示していたのは、底にマチがあり、自立するタイプの米袋(写真)で「売場でも見栄えがする」もの。このほか、輸出に当たっては、包装資材にも国によってさまざまな規制があるといい、「デザインや規制など、様々な情報を持っているので、輸出を考える際には、ぜひ相談してほしい」とアピールした。

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