◇ 全農の令和5年度決算は増収減益も、過去最高の当期剰余金を計上

 全農(全国農業協同組合連合会)は7月30日、都内で通常総代会を開催し、令和5年度(2023)決算を決議した。それによると総体としては増収減益だったものの、過去最高の当期剰余金を計上した。
 総取扱高(売上高)は4兆9,348億22百万円で、前年度比▲0.5%、計画比+2%と、ともにほぼクリアした。「米穀・燃料の取扱数量の増加や価格の上昇など」によるもの。米穀農産事業は7,077億32百万円(前年度比+5.1%、計画比+8%)で、このうち「パールライス」は355億49百万円(前年度比+12.4%、計画比+4%)、「米穀」は5,340億12百万円(前年度比+6.6%、計画比+9%)となっている。

 総体として事業利益41億48百万円(▲28.3%)、経常利益174億44百万円(▲6.3%)だったものの、法人税等調整額が▲36億83百万円(前年度30億70億円)と大幅減額したことから、当期剰余金189億2百万円(+20.5%)と過去最高額を計上している。
 このため出資配当を3%から4%に増配した上で、事業分量配当金およそ41億円(前年度およそ50億円)を積んでいる。米穀価格安定積立金は期中の取崩しも積立てもなく、残高66億円のまま。引き続き目標額100億円の造成をめざす。

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