◇ 米穀機構「夏越ごはん」コンセプト動画&レシピ公開

  米穀機構(《公社》米穀安定供給確保支援機構、福田晋理事長)はこのほど、特設サイト上に、「夏越(なごし)ごはん」コンセプトムービーを公開した(5月31日付)。
 「夏越ごはん」は、米穀機構が平成27年(2015)から提唱している行事食。毎年6月晦日(30日)、全国の神社で執り行われる神事「夏越の祓(なごしのはらえ)」にちなんだもので、都内の神社139社(昨年133社)の協力を得る。
 〝基本型〟は、雑穀ごはんの上に、神事に登場する「茅の輪(ちのわ)」をイメージした、緑や赤の旬の夏野菜を使った丸いかき揚げを乗せ、おろしだれ(生姜やレモン)をかけたもの。動画では、行事の背景や、家で基本型の夏越ごはんを作るシーンをストーリー仕立てで紹介。夏越ごはんの魅力を伝え、行事の定着を促すものになっている。特設サイトでは、併せてレシピページも公開。「ごはん(できれば雑穀入り)」と「茅の輪にちなんだ丸い食材」という2つのポイントを押さえた夏越ごはんのレパートリー11種を紹介している。
 「夏越の祓」とは、1年のちょうど半分、折り返し点にあたり、それまでの半年の厄落としと、残り半年間の無病息災を祈るもの。ちょうど大晦日の「年越の祓」と対をなす神事でもある。厄落としの方法は「茅の輪くぐり」。茅萱(ちがや)という草で編んだ巨大な「茅の輪」のなかを、くぐり抜ける。以下の日本神話に基づいている。
 ――旅人、素盞嗚尊(すさのおのみこと)を粟飯でもてなした蘇民将来(そみんしょうらい)が、恩返しにと「茅の輪」を腰に付けるよう勧められる。すると疫病から逃れ、末代まで裕福に暮らせるようになった、という故事。

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