◇ 公取委が日清食品に「警告」、小売に値上げ強要か

 公正取引委員会は8月22日、日清食品㈱(大阪府大阪市、安藤徳隆社長)に対し、独占禁止法違反の恐れがあるとして、「警告」を行った。これを受けて日清食品側は即日、「今回の警告を重く受け止め、法令遵守の体制をより強固なものにするべく改善に取り組む」とのコメントを発表している。
 公表によると日清食品は、希望小売価格を値上げした際、小売業者に値上げを「要請」。その際、「他業者にも同様の要請を行っている」ことを伝えた上で、「(値上げを)受け容れるまでは、特売の条件を出せない」旨を〝示唆〟していた――とされる。
 独占禁止法では第2条9項4号で、購入業者による自由な価格決定の拘束行為を禁じている(再販売価格の拘束)。公取委側は、「命令」を下すことも出来たが、その場合は審査に時間がかかるため、「食品の値上げが続くなか、食品業界全体に対して不当な行為がないよう警鐘を鳴らすべく、速やかに公表する必要があると判断して、警告という措置を選んだ」としている。
 値上げを強要した疑いがある日清食品の商品は、カップヌードル、カップヌードルシーフードヌードル、カップヌードルカレー、日清のどん兵衛きつねうどん、日清焼そばU.F.O.の5品目で、いずれも定番商品。

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