◇【TDB情報】8月の「カレーライス物価」最高値更新に、ライス高騰が影響

 帝国データバンクは10月10日、独自に試算した「カレーライス物価」と「カレーライス物価指数」を公表した。それによると8月の「カレーライス物価」は1食348円で、比較可能な平成27年(2015)以降の10年間で5か月連続の最高値更新となった。また300円台は令和5年(2023)8月以降、13か月連続。この原因としてライス(米)の高騰を指摘している。

 「カレーライス物価」は、総務省の小売物価統計調査結果から、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)にまとめた「カレーライス1食あたりのトータルコスト」を示すもの。8月の「カレーライス物価」の内訳をみると、最も費用が高いのが全体の約6割を占める「カレー具材(肉・野菜)」で、前年同月比+22円の209円だった。4か月連続で200円台の高値が続いたものの、輸入牛肉に加え、ジャガイモなど野菜類も価格上昇が一服したことで、前月(211円)からは5か月ぶりに下落した。他方で、「ごはん(ライス)」価格は110円と前年同月(88円)から22円アップ、過去10年で最高値を更新した。「カレールー」(25円、変化なし)は前年同月から大幅な変化はみられなかった。炊飯器での炊飯やガス調理などの「水道光熱費」(3円⇒4円)では、特に電気代・都市ガス代の値上がりが影響した。
 この「カレーライス物価」を基に、令和2年(2020)平均を100とした独自算出の「カレーライス物価指数」は、8月が「127.0」。5年間で3割に迫る上昇率となった。前年同月比では+14.5%で、15か月連続のプラスとなっている。

 総務省の小売物価統計は、毎月1回、全国都市別の公表が基本だが、その約1週間前に、東京都区部のみ先行して公表される。9月の小売物価統計(東京都区部のみ)はすでに公表されていることから、帝国データバンクは9月の「カレーライス物価」を予想している。それによると、「1食360円まで急騰する見通し」としている。「一時期は記録的な高値となったジャガイモ(馬鈴薯)などで値下がり傾向が見られ、『カレー具材』が1食200円前後まで低下する予想となるなど好材料もある。ただ、新米の流通がスタートしたことで急激な価格変動に落ち着きもみられるものの、米の価格が店頭価格で前年比3~5割高となるケースがみられ、『ライス』が1食120円を超える大幅な高値となる可能性がある。カレーライス物価は、当面高値圏での推移が予想される」。

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