◇ 自動車部品メーカーNOK、「水田オーナー制度」協賛し稲刈り体験

 自動車部品メーカーのNOK㈱(東京都港区、鶴正雄社長)の熊本事業場(熊本県阿蘇市)はこのほど、(公財)くまもと地下水財団の「水田オーナー制度」の活動として、稲刈り体験に参加した(10月12日付)。「水田オーナー制度」とは、水が浸透しやすい「地下水涵養域」に水田を持つ生産者と、オーナー協定を結び企業が共に米作りをすることで、圃場に溜めた水が地下に浸透し、地下水の涵養を促進させる活動。
 NOKは、水田の維持や農業の担い手不足などの地域課題の解決に貢献するため、令和元年(2019)から協賛。熊本事業場は毎年、菊池郡大津町にある水田737㎡のオーナーとなり、農作業の一部を手伝っている。今回の稲刈りには、従業員とその家族の計35人が参加。生産者から鎌の扱い方や刈り方を習った後、約1時間にわたり収穫し、脱穀までの工程を体験した。今回収穫した米およそ150㎏は、熊本市のフードバンクに寄附する運びとなっている。
 また11月頃には、米作りを通じて育まれた地下水の量を示す「涵養量証明書」が交付される。水田面積に応じて算出される今年の涵養量は、昨年の実績に相当する約4,500t(4,495㎥)を見込む。
 熊本事業場は、今後も「行政や地域の環境保全団体、市民の皆さまと連携し、地域の資源である地下水の保全に取り組んでいく」としている。

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