◇ 9月の外食売上高、インバウンドも寄与し前年比+8.2%

 (一社)日本フードサービス協会(久志本京子会長)は10月25日、外食産業市場動向調査結果を公表した。それによると、外食産業の9月度売上高は、前年同月比+8.2%と堅調を維持した。前年同月比は2年10か月連続のプラス。「2度の三連休と日曜が1日多い曜日周りで、客足は堅調に推移。9月までの累計訪日外客数が昨年1年間を既に上回り、売上増に寄与した。天候面では全国的に残暑が厳しく、各地で9月の観測史上最高の気温を記録し、冷たいドリンク類などが売れた。加えて季節定番メニューも堅調な売れ行きを見せた」としている。

 〈ファストフード〉好調が続き、売上高の前年同月比は+6.9%。「洋風」は、月見シーズンの定番メニューが各社で好評で、+4.1%。「和風」は、季節メニューと割引キャンペーンで集客し好調で+11.0%。「麺類」は、雨天が少なく人出が増え、サイドメニューの売れ行きも好調、+10.8%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、CMが奏功し新商品が好調のうえ、地方にも波及した訪日外客需要などにより、+5.1%。「その他」は、「アイスクリーム」が休祝日の増加と残暑の居座りで売上を伸ばし、+11.8%。
 〈ファミリーレストラン〉総体で+11.5%。「洋風」は、フェア商品やタレントを起用した秋のキャンペーンのCMなどで集客、+13.3%。「和風」は、初旬の台風の影響にも負けず、松茸や鮭など秋の食材フェアが奏功し、スマホアプリによる若年層へのアピールも加わって、+12.6%。「中華」は、創業記念の割引クーポンなどで集客増、+8.4%。「焼き肉」は、昨年好評のキャンペーンを今年も展開し、主要メニュー価格を据え置くなどで、+7.2%。
 〈パブ・居酒屋業態〉初旬に台風の影響を受けるも、それ以降は2度の3連休(シルバーウィーク)でインバウンドなどの集客堅調、季節の新メニューの好評、引き続き好調なビールの売れ行きなどで、+4.2%。
 〈ディナーレストラン業態〉日曜日が1日多く、集客は順調に増加、底堅い訪日外客需要とあいまって+5.6%。
 〈喫茶業態〉残暑が厳しく冷たいドリンクの売れ行きが伸び、ショッピングセンターや百貨店で客足が増え、売上は+10.1%。

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