不耕起栽培

 ふこうきさいばい。水田を耕さずに苗を植える栽培方法のこと。
 耕起、代掻きの工程を省くことができるため、省力化に繋がるほか、堅い土壌に負けないよう根張りが良くなる。そのため茎も太くなるため倒伏しにくく、結果的に病害虫にも強くなる。
 一見、良いことづくめのように聞こえるが、これは数年(数回)不耕起栽培を繰り返した後の話。最初のうちは苗のほうが堅い土壌に負けてしまう。何回か繰り返すうち、根が張った土壌の空間を壊さないようになり、いわゆる「良い土壌」(団粒構造)を形成するようになる。
 また最初のうちは雑草の繁茂が激しいため、除草作業が大変。不耕起を繰り返すうち、次第に土壌中の雑草種子を目覚めさせない構造が出来あがっていき、雑草の繁茂が減っていく。このような事情から、一朝一夕には普及しない技術でもある。

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