◇ FOOMA JAPAN出展紹介①サタケ、鈴茂器工、UNIVERSAL ROBOTS

 (一社)日本食品機械工業会(東京都港区、大川原行雄会長=㈱大川原製作所社長)が主催する食品製造総合展「FOOMA JAPAN 2024」が6月4日、東京・有明の東京ビッグサイトで開幕した。国内外の食品製造機器メーカーなど989社が出展している。6月7日まで。米穀関連の製品、サービスを中心に、一部展示を紹介する。

△㈱サタケ(広島県東広島市、松本和久社長)
 無洗米製造装置「MPRP(マルチパス・リンスフリー・プロセス)」をメイン展示。「超微小気泡を有するウルトラマイクロバブル水」を使うことで「ゴシゴシ洗うことなく、微小な糠の洗浄効果を高めた」といい「お米にやさしい」のが特長。また洗米・脱水工程を2か所に設けた「マルチバス方式」を採用し、「圧力を分散・低減し、食味を向上した」という。また、洗水時の水は循環利用され、水の使用量も削減。「環境にもやさしい」としている。
 また、参考出展したのが「家庭用精米機」(写真)。従来品は令和4年(2022)に終売したところ、現在若手を中心にプロジェクトチームを作り、後継機を開発中という。製品名含め「検討中」で、「正式発表は10月ごろ」としている。
 このほか、ベルト式光選別機「BELTUZA SPECTRA(ベルトゥーザ スペクトラ)」、業務用の加圧式IH炊飯設備「SILK(シルク)」、グループ会社であるライステクノプロダクト㈱の業務用自動洗米機など、各種製品を展示・実演。「米に対する総合力をPRしたい」とした。

△鈴茂器工㈱(東京都中野区、鈴木美奈子社長)
 「FOOMAは海外からの来場者も多い」ことから、海外向けに「おにぎり成形機」のラインを展示。おにぎりは「アジア圏での注目度が高い」といい、「韓国、中国、香港、シンガポールなどからの引き合いが多い」。特に韓国では1個150gほどの「ジャンボおにぎり」が「はやっている」ことから、「機器の問い合わせも多い」としている。
 また、7月頃発売予定の「コンパクトシャリ玉ロボットS-Cube」(写真)もお披露目。製造能力は毎時1200貫と従来機(毎時4,800貫)よりも少ないながら、「13㎏とコンパクトで持ち運びもできる」のが特長。「寿司をメインにしない業態でも手軽に始めやすい」といい、「寿司の消費が広がれば」と期待を込めた。食品製造機器としては珍しい紺色のボディは、ヨーロッパ市場を意識したもの。「国によっては白い機器は好まれない」と言い、「デザインもこだわった」としている。

△UNIVERSAL ROBOTS(日本支社:東京都港区、山根剛代表)
 デンマークに本社を置くUNIVERSAL ROBOTSは、30㎏までの重量物を搬送するロボット「UR30」(写真)を中心に展示。「昨年11月に発表したばかり」の新製品だという。特長は「省スペースであること」。従来の産業用ロボットは、安全柵を設置し、人と離れて作業する必要があったところ、同社のロボットは人とぶつかった際に動きが止まる機能が搭載されており、「人と並んで作業できる」。「袋物の重い荷物を人手で行っている企業に対し、人手不足の解消や、負荷軽減が提案できる」としている。

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