◇ 量販店頭すでに令和6年産が主体、「解消に向かっている品薄感」

 農林水産省は9月24日夜、令和6年産米流通情報のまとめサイト「令和6年度(2024)米の流通状況等について」掲出データを更新、公表した。

 (9月19日時点)「通常、農産物検査を受検した後、最短1週間程度で店頭に流通する」とした上で、登録検査機関から聴き取った令和5年産の検査開始時期を引き合いに出し、9月3週には「北海道ななつぼし、新潟コシヒカリ、秋田あきたこまちといったボリュームのある産地品種銘柄をはじめ、北海道、東北、北陸の主力品種の出荷が本格化している」としている。

 また流通シェア3割を占める大手卸10社の量販店への販売数量は、9月第2週(9/7~9/13)で前年同期比▲25%だが、うち令和6年産米(9社集計)は+109%に達していた。前週比だと▲14%で、うち令和6年産米は+5%。
 また9月第3週(9/14~9/20)の見込みでは、前年同期比▲4%(うち令和6年産+154%)、前週比+9%(うち令和6年産+20%)で、「量販店など小売店での家庭用向け精米販売は、すでに令和6年産米が主流となっている」としている。9月10日に公表したデータ(既報)を更新したもの。

 POSデータに基づく量販店での販売数量は、「8月5日以降伸びが著しい週が3週続いたが、8月26日以降の週は減少傾向で推移し、9月9日の週は前年同期比▲12%に減少」と指摘。

 9月20日時点で卸売業者などから聴き取った量販店などへの納品状況は以下の通り。

《卸売業者からスーパーへの納品状況》

○ 南海トラフ地震臨時情報の発表とその後の神奈川県西部地震などの影響による買い込み需要により、店頭での欠品や品薄が発生した後、全体的には、店頭への供給と消費者の需要がバランスしていない状況が継続。
○ 現在、ほとんどの店舗の棚に精米が並んでいる状況と考えており、品薄感は解消に向かっている。中食・外食向けには主に令和5年産で昨年と同程度を定量で納入している一方、新米(令和6年産)を約2~4倍のペースでスーパーに引き続き納入している。新米も多く流通し始めて来ており、スーパーには9月に入っても、引き続き、毎日(または週3~4日定期的に)納入している。
○ 品薄となっているスーパーは少なくなっており、常時お客さんに手に取ってもらえるようになってきている。
○ 主要卸は、現在、フル回転で精米し、昨年以上の量をスーパーへ納品をしている。令和5年産米の手持ち在庫の減少は、主産地の主要銘柄の令和6年産(新米)の増加でカバーできるようになってきた。
○ 主要卸の中には引き続き業務用向けの新米切り替え時期を前倒ししてもらい、その分の令和5年産を小売向けに追加供給するなどの対応も行っている。
○ 関西地方でも、需要が依然旺盛な状況が続いており、地域により改善の濃淡はあるが、多くの店舗で品薄感は解消に向かっている。

《令和6年産米の仕入状況》
(関東地区)
○ 千葉産、茨城産に続いて新潟産、栃木産などボリュームのあるコシヒカリや北海道産ゆめぴりかが仕入れの中心となり、順調に仕入れが進み量的に余裕ができつつある。
○ さらに9月16日の週以降は、そのほかの北陸・東北・北海道の主産地の銘柄が順次納入されており、アイテム数も仕入数量も増加してきた。

(関西地区)
○ 富山県や福井県等の北陸の産地の仕入も本格的に始まり、納品に向けた一定のボリュームは確保でき、さらに、兵庫産のコシヒカリ、滋賀産のコシヒカリやみずかがみなどの仕入・販売も開始することから、新米の販売は9月中旬に入ってどんどん増えている。
○ さらに9月16日の週以降は、北陸等の主産地のコシヒカリなども仕入・販売が始まり、仕入数量は順調に増加してきた。

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