直播

　ちょくは。じかまき。苗を圃場に移植するのではなく、種籾を直接圃場に播種する栽培方法のこと。
　土壌や気象条件によって、以下の３種に分類できる。
　△乾田直播（かんでんちょくは）……乾いた畑状態の田に播種する
　△湛水直播（たんすいちょくは）……水田に播種する
　△折衷直播（せっちゅうちょくは）……上記の中間的な手法
　日本の直播の場合、最も多いのは乾田直播で、種籾がある程度育ってきたら田に水を入れる。以降の栽培方法は通例と同じ。
　農作業効率として高いものがあるため、大規模稲作に向いていると言われているが、田の水持ちが悪くなりやすく、逆に言えば水持ちの良い土壌でしか普及していない。また苗が育つまでに降雨が生育を阻害しやすく、故に雨の少ない瀬戸内海地域だと普及度が高い。加えて除草剤への依存度が比較的高いのもデメリット。
　一般に直播だと単収が上がりにくいのは、播種した稲の頑健さもあるが、鳥獣害が最大の原因。

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