ヒメトビウンカ

 稲の害虫として代表的なウンカ類の一種。学名は「LaodelphaxstriatellaFallen」。
 セジロウンカと同じように、第1世代で発現、吸汁により圃場全体を黄色くするが、ヒメトビウンカの場合、こうした吸汁による直接的な被害よりも、縞葉枯病ウイルスを媒介することによる被害のほうが甚大。感染も第1世代で引き起こされるが、第2世代によって引き起こされる場合もあり、7月以降の感染を「後期感染」と呼ぶ。
 トビイロウンカセジロウンカと異なり、海外から飛来する害虫ではなく、日本国内で幼虫越冬する土着害虫。4齢幼虫でイネ科雑草内で越冬、年5世代ほど繰り返す。稲以外では特に麦を好み、増殖率も高い。このため小麦への転作面積が拡大すると被害が大きくなる奇妙な比例現象がある。

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