◇ 9月の全米販DIは3か月で逆転、「現状」が50上に浮上、「見通し」は水面下

 全米販(全国米穀販売事業共済協同組合、山﨑元裕理事長)は10月28日、今年9月の米販売動向調査結果を公表した。それによると、9月の米販売DIは、3か月前と比べた現状DIが+9.3ポイント反発して「57.1」、3か月で良否均衡ラインの「50」の上に浮上した。逆に3か月後の見通しDIは▲14.0ポイント反落して「38.2」、同じく3か月で「50」の下に沈んだ。現状DIと見通しDIの差は+18.9ポイント(前回▲4.4ポイント)と、大幅に広がっている。ここまで広がったのは令和2年(2020)12月(+20.5ポイント)以来のこと。

 前年同月と比較した現在の米販売量は、「減った」が最多だが、「やや増えた」と「増えた」を合わせると50.9%(前回50.9%)を維持している。
〈主な回答理由〉
△令和の米騒動に加え地震、台風の影響で出荷量(量販店・DS)が大幅に増えた。
△家庭用精米の古米販売は出荷制限せざるを得ない状況が続いた。新米では賄えておらず、苦戦した。
△新米出荷の際の初回発注は例年より多かったが、その後の買い溜めと売価高騰の為か販売は伸びず、結果平年とほぼ変わらない販売数量となった。

 3か月前との比較では、「やや良くなっている」と「良くなっている」の合計が、「やや悪くなっている」と「悪くなっている」の合計を上回った。結果、現状DIは良化し「57.1」となった。
〈主な回答理由〉
△新米価格に対応できない納品先が増えている。
△米の品薄による買い溜めによって売上が伸びたと考えられる。
△新米が出始めたことにより玄米販売が回復したことで、全体の販売数量は微増の結果。

 3か月先の見通しでは、「やや悪くなる」が最多で、「悪くなる」と合わせると56.6%(前回29.9%)と過半を超えることから、見通しDIは大きく悪化、「38.2」となった。
〈主な回答理由〉
△農家直売が増えたたため、すでに動きが悪くなっている。
△米価上昇により中食・外食関連などで使用量を減らす動きが出てきている。
△仕入数量の確保に不安があり、積極的な販売ができないのではないか。

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