セジロウンカ

 稲の害虫として代表的なウンカ類の一種。学名は「Sogatellafurcifera Horvath」。被害は第1世代で発現することが多く、長い口を稲の茎内の導管などに直接さして水分や栄養分を吸いとる。
 飛来数が多い年には出穂前から稲の生育が悪化、圃場全体が黄色くなる。日本で発生するセジロウンカは梅雨期、ジェット気流に乗って中国大陸から飛来してくる。トビイロウンカより発現時期が早いため、日本では7月から8月にかけて発生のピークを迎える。このため「夏ウンカ」の異名も。
 飛来数そのものはトビイロウンカより遙かに多いが、出穂以降の圃場への定着性が弱く、収穫期に近づくほど圃場から飛び出してしまう。逆に言うと年に4~5回発生する。こうしたことからセジロウンカの飛来数の多寡は、トビイロウンカの飛来数の目安となることが多い。ただしセジロウンカは、トビイロウンカと違い、ほとんど長翅型で、短翅型はほとんどない。

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