マイコス

 MYKOS VA菌根菌(Vesicle & Arbuscule Mycorrhizal Fungi)資材の一部のこと。カビの一種にあたり、植物根と循環型共生する特性がある。根の際に感染すると、土壌中に「樹枝状体(arbuscule)」と「嚢状体(vesicle)」を形成することで、約5倍の表面積を作り出す。これにより感染した植物は、水分や燐酸といった養分を、より効率的に吸収できる。
 これを米づくりに応用することで、「超低コスト生産」の可能性があるため、いま熱い注目を集めている土壌改良資材でもある。乾田直播に向いており、すでにマイコスDDR(Dry Direct Seeding Rice=乾田直播米)の名称で栽培手法を確立している生産者も存在する。
 乾田直播ということは、慣行栽培(水田)で行う「耕起」「苗代」「代掻き」「田植」といった作業が一切不要で、何より水を使わないため、水源を気にする必要がなく、人件費などの大幅削減に繋がる。これにより60㎏あたり生産費4,500円(令和4年産の全国平均生産費15,273円)の事例も。
 もちろん課題がないわけではなく、一般に乾田直播だと単収が上がらないケースが多い。ところが一部で10aあたり660㎏(令和5年産の全国平均単収533㎏)の事例も報告されている。
 また水を使わないことから、メタンガスの放出を9割程度抑制できるという説もあるのだが、この点は未だ実証に至っていない。

ごはん彩々

こだわりの特別栽培米

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